ECMWF / GFS / ICON / MSM

天気予報アプリの、
使いわけ。

気象情報は、歴史的には軍事と深く関わって発展してきました。いまは Windy などで各国の気象モデルを比較できますが、数値予報はあくまでシミュレーションです。私は、長期予報は Windy、直近の判断は国内の気象情報を重視しています。そして当日の風は、現地のベテランの方がズバリ当てたりします。

Windyの画面に出ている ECMWF / GFS / ICON / MSM は、使われている数値予報モデル(気象モデル)を切り替える表示です。それぞれ「どこの機関が・どれくらい細かい解像度で」計算しているかが違います。

1

4つのモデルの違い

モデル運営解像度使いどころ
ECMWF ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター) 約9km 大局観・風の流れを読む最優先
MSM 気象庁 約5km(日本限定) 現地・今から数時間〜明日最重要
ICON DWD(ドイツ気象局) 約13km ECMWFの補助比較
GFS NOAA(アメリカ) 約22km 参考用・長期傾向用

解像度は目安です。モデルは更新されるため、正確な値は各運営機関の公表値をご確認ください。

ECMWF ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター) 約9km
  • 世界最高峰と評価されることが多い
  • 風・気圧配置・前線の位置が非常に安定
  • ドローン・航空・海上用途で信頼度が高い

弱点 局地的(数kmスケール)の突風や地形影響は、やや弱い

👉 大局観・風の流れを読む

MSM 気象庁 約5km(日本限定)
  • 日本の地形・海風・山風に非常に強い
  • 局地風・時間変化に強い

弱点 予報期間が短い(数十時間)。大局的な流れはECMWFに劣る

👉 現地・今から数時間〜明日

ICON DWD(ドイツ気象局) 約13km
  • 風や雲の表現が比較的シャープ
  • ヨーロッパ〜日本付近でも、そこそこ使える

弱点 ECMWFほどの安定感はない

👉 ECMWFの補助比較

GFS NOAA(アメリカ) 約22km
  • 全球をカバーしている
  • 無料で、多くのサービスが採用している

弱点 解像度が粗く、日本の地形に弱い。風が強めに出たり、前線位置がズレることがある

👉 参考用・長期傾向用


2

どう使い分けるか(実務向け)

ドローン・屋外作業なら、見る順番は2段階です。

  1. ①ECMWF 明日〜数日先の「風が荒れるかどうか」を判断する
  2. ②MSM 当日・時間帯別に「実際に飛べるか」を判断する
最後は、現地 数値予報はシミュレーションです。計算の細かさが上がっても、当日その場所で吹く風そのものではありません。現地の人がよく知っている風があります。

3

画面の「km」が意味するもの


補

気象の確認は、試験科目でもあります

実地試験の口述(飛行空域及びその他の確認)には、「気象状況に問題はないか」が確認事項として入っています。飛ぶ前に天気を見るのは、現場の習慣であると同時に、採点される科目でもあります。

そして飛行計画は、点検・通報・記録と並ぶ一連の一部です。飛行前点検の記事、飛行計画の通報と記録の手順もあわせてご覧ください。

まとめ(超短縮)

  • 1精度重視(全体)は ECMWF
  • 2日本の現地判断は MSM
  • 3比較・補助は ICON
  • 4長期・参考は GFS

お好みのモデルを使い分けると、何か発見があるかもしれません。

最終更新: